社会の中心を占めるリアリティーとは、情報であると考えられます。 限りなく実態から遠ざかりながらも我々に密着した‘情報’に基づくこの建築では、ガラスに覆われた透明な蜃気楼のような空間に、 家具や人々がただよっています。 そこにそれらのはかなさを強調するが如く極度に実体的な形で翼が同居しています。それらの対極性によって、情報空間の「あやうさ」を表現することで単なる使いやすさ、美しさ以外の「何か」を感じられる建築となっています。